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フィボナッチ・リトレースメント【Fibonacci retracement】

フィボナッチ・リトレースメントとは、ある一定期間の相場の押し・戻り※の価格を予測するトレンド系指標テクニカル分析ツールの一つで、FXだけではなく株式の世界でも長年活用されているものです。

相場は、トレンドが発生していてもその方向へ一直線に進むわけではなく「押し」「戻り」の動きを繰り返しながら動いていきます。
上昇トレンドにおける押し目や、下降トレンドにおける一時的な戻りの目標価格を判断する指標として、この「フィボナッチリトレースメント」が使用されています。

※押し・戻りとは?
相場は常に上昇、もしくは下降を続ける訳ではありません。

上昇を続けていた相場がいったん下降、その後また上昇を始める。
=これを「押し」といいます。

下降を続けていた相場がいったん上昇、その後また下降を始める。
=これを「戻り」と言います。

上昇する、で買った人が利益確定をして売った為に下降する」ことで押しが発生。
下降する、で売った人が利益確定をして買った為に上昇する」ので戻りが発生。

上記ようなことが、押し戻りが発生する原因とされています。

では、「そもそもフィボナッチってなんだろう?」と思う方も多いかと思いますので、ここで「フィボナッチ」について説明します。

フィボナッチとは、イタリアの数学者レオナルド・フィボナッチ氏が研究していた「フィボナッチ数」を意味しており、リトレースメントとは「引き返す」「後戻りする」といった意味を持っています。

チャートを見ればわかると思うのですが、為替レートは山(高値)と谷(安値)のようにジグザグ上下に変動を繰り返します。
過去の山と谷(高値と安値)の値幅から、今後の為替レートの節目を予測するのが「フィボナッチ・リトレースメント」です。

その考え方のもとになっているのが、数学界では超有名な「フィボナッチ数列」です。
1、1、2、3、5、8、13、21、34、55、89、144、233、377・・・
こういったように続く数列は、下記のような性質を持っています。

フィボナッチ数列

「フィボナッチ数列」は植物の花ビラの数や貝殻の模様など、自然界に多く存在する数列といわれています。
相場の世界にも「半値戻し」「1/3(三分の一)押し」などといった言葉がありますが、「フィボナッチ・リトレースメント」では、フィボナッチ数列から導き出される数値を重要視します。

これらの比率が、なんだか不思議と為替レートの「抵抗帯や支持帯」として働くことが多いのです。

フィボナッチ・リトレースメントでよく使われる数値

フィボナッチ・リトレースメント? (外為オンラインより)

フィボナッチ・リトレースメントでは一般的に、フィボナッチ比率に基づいた

23.6%、38.2%、50.0%、61.8%、76.4%

がよく使われています。
強いトレンド時は「38.2%前後」の戻りにとどまり、弱いトレンド時は、半値戻しの「50.0%前後」または「61.8%前後」まで戻ります。
それ以上戻りがあった場合には、このトレンドの起点となったポイントまで全て戻るとった考え方が一般的です。

具体的には、任意の直近の「高値×安値」または「安値×高値」を結び、その下降(または上昇)幅を【38.2%、50.0%、61.8%】で分割した後、「戻り」の目標値を算出します。

上記の画像では、A→Bの下降トレンドがBを底(安値)に上昇へ転じています。
これがどこまでに戻るかを予想する時、Aからの下降幅をフィボナッチ比率で分割した水準(a・b・c)がその候補となります。

抵抗帯や支持帯に利用ができる!

上記でも説明したよく使われる数値の中から、【23.6%、38.2%、61.8%】という比率が抵抗帯や支持帯に使われます。

文章の解説より、実際に画像を使って説明したほうが早そうですね!
下記は、最近の為替レートの値動きをフィボナッチ・リトレースメントで見たものになります。

フィボナッチ・リトレースメント? (外為オンラインより)

ドル/円は124円台の高値をつけた後、84円台の安値をつけています。
この高値と安値を結んだ値幅に対してその後の為替レートが23.6%ラインまで戻した後、再度マイナス23.6%ラインまで下降して、横ばいで動いていることがわかります。

フィボナッチ・リトレースメント? (外為オンラインより)

ユーロ/ドルは1ユーロ=1.27ドル台から1.35ドル台まで上昇しています。
再度、すぐに下降に転じていますが、その過程で「38.2%」や「61.8%」のラインが、為替レートの反転上昇を阻んでいると考えられます。

リトレースメント以外のフィボナッチ

フィボナッチ・リトレースメント以外の、フィボナッチを使ったトレンド系指標には、「フィボナッチ・ファン」や「フィボナッチ・アーク」といったものがあります。

フィボナッチ・ファン
フィボナッチ・ファン (外為オンラインより)

フィボナッチファンとは、一定の期間の高値と安値でラインを引いて示されるフィボナッチリトレースメントで、3本のライン(31.8%、50.0%、61.8%)によって構成されます。

チャートの見方
3本のラインがレジスタンス(抵抗)、サポート(支持)になっていることがわかるでしょうか。
実際には3本のフィボナッチ・リトレースメントとなるのですが、「押し目買い」・「戻り売り」のポイントとして、またはブレイクポイントの目安として使用することも可能となっています。

フィボナッチ・アーク
フィボナッチ・アーク (外為オンラインより)

フィボナッチアークとは時間的な要素を取り込んだフィボナッチ分析で、その時間的概念を取り込んだことでアーク(=弧)を描いていますが、フィボナッチ・リトレースメントの考え方は同じです。

チャートの見方
安値から高値(または高値から安値)までを結んだラインを「100%」として、その間のフィボナッチ比率である、「38.2%」、「50.0%」、「61.8%」を同心円状に結んだものですが、これらの同心円状の「値段」と「時間」の水準を安値から高値(もしくは高値から安値)の「押し目買い」・「戻り売り」のポイントにすることもできるのです。

チャートは、無数の投資家が無意識のうちに取引を繰り返しながら作り上げてきた芸術作品と言われることもあります。
そういった観点で考えるとすれなら、まずは月足や週足チャートなどの長い時間軸で使うことをオススメします。
すると、広い視野でチャートが見れるようになり、分析能力もアップすることになるでしょう。

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