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2017.11. 8

米長期金利の動きとドル円

米10年債利回りは前日の2.32%から2.316%に小幅に低下したが、ドルは小幅に上昇した。
一方で米2年債利回りは前日の1.621%から1.6329%に上昇した。

これを受けて2年債と10年債利回りスプレッドは0.67%に縮小し2017年11月以来の水準に縮小した。
利上げ局面で短期の債券利回りが上昇しているが、10年債など長期債が上昇しないために利回り格差が縮小している。

短期の利回り上昇、長期の利回りが動かないためにイールドカーブがいわゆるフラットニングという状況に近づいているが、この動きが株価や為替にどのような影響を与えるか注視しておきたい。

また昨日は240億ドルの米3年国債の入札が行われたが、最高落札利回りが1.75%となり、2010年4月以来の高水準となった。
応札倍率は2.76倍と10月に実施された前回入札時の2.83倍からは低下した。

今週は8日に230億ドルの10年債入札、9日に150億ドルの30年債入札が行われ、入札の結果による米国債の利回りの動きが注目される。

注目されていたFRB議長がハト派とみなされているパウエルFRB理事に決まったことで、市場には安心感が広がり株の上昇につながっていると思われる。

来年以降の利上げペースが緩やかであるということと、インフレ率の上昇がみられないことが米長期金利が利上げ局面にもかかわらずあまり上昇せず、むしろ下落する局面もある理由ではないだろうか。

一方で12月のFOMCでの利上げがほぼ確実視されていることから短いところの米国金利が上昇している。

仮にハト派のパウエルFRB議長でも現状の好調な米国の経済状況が続けば、利上げは継続されると思われ、このことも短いところの米国金利を支える材料となっている。

いまのところ株価は10年債などの長期金利が上昇しないことで上昇トレンドは続いているが、為替のほうは短めの金利が上昇しても単純にドル買いにはつながっていない。

ドル円はここまでレジスタンスになっていた114.50付近を上抜けして114.75まで上昇したが、その後113円台後半に下落115円の壁が厚い状況が続いている。

ただ一目均衡表の基準線の位置する113.30付近はサポートされており、113〜115のレンジがしばらく続くものと思われる。

ドル円日足チャート

ドル円日足チャート ※クリックで画像拡大
(チャート:ヒロセ通商より)

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プロフィール

YEN蔵 田代岳 氏【通称:YEN蔵】
米系のシティバンク、英系のスタンダード・チャータード銀行と外資系銀行にて、20年以上、外国為替ディーラーとして活躍。
その後、独立し現在は投資情報配信を主業務とする株式会社ADVANCE代表取締役。 為替を中心に株式、債券、商品と幅広くマーケットをカバーして分かりやすい解説を行っている。

長期のファンダメンタルズ+短期のテクニカルを組み合わせて実践的なリポート、セミナーを展開。 ドル、ユーロなどメジャー通貨のみならず、アジア通貨を始めとするエマージング通貨でのディーリングについても造詣が深い。 また海外のトレーダー、ファンド関係者との親交も深い。

「YEN蔵」の名でブログ「YEN蔵のFX投資術-ドル、円、ユーロ、ポンド、オーストラリアドルで世界に投資」を開設。 為替市場に対するコメントなどで多数のアクセスを集めている。
また、Twitterでは「YENZOU」でマーケットの動きをつぶやいている。